院長からのメッセージ《開院の目的》

皆さんご存じだと思われますが、糸魚川市は全国と比べて合計特殊出生率が高く、世帯当たりの子どもが多い素晴らしい地域です(平成25年度調査 全国平均1.43、糸魚川市1.68)。 これは、お父さん、お母さんのご尽力、ご家族の皆さんのご協力によるものだと思われますが、それに加えて子どもにやさしい環境(豊かな自然や子どもを大切にしようとする文化)、充実した子育てを支持する体制(子ども医療費助成制度など)によるものではないかと思われます。


しかし、小児科診療をしながら思い続けたことは、そのサポートにも限界があるのではないだろうか、十分なのであろうかということです。 例えば、お子さんが発病してしまうとほとんどの場合は保育所に預けられなくなってしまいます。 そして、その他にも兄弟がいる場合はそちらの対応をしながらの家事や育児をしなくてはなりません。 さらに、勤務されている場合は緊急で休暇をとるか祖父母の援助を求めたりするなど、保護者(特に母親、父親)には心身に非常に大きな負担が発生するのではないかという思いが巡りました。


そこで、ご家族の皆様だけに負担を強いるのではなく、医療者として、地域社会の一員として援助ができないかと自分は考えるようになり、病児保育室を併設して病気のお子さまを預かることのできるクリニックを作ったらどうだろうか、という結論に至りました。 非常に嬉しいことに、この提案は市役所の子ども課の皆さん、地主の皆さん、地域の皆さんから支持を得て、今実現しようとしております。 もちろん、これでおしまいではなく糸魚川がより住みやすい地域になるような創意工夫がまだまだたくさんあると思いますので、ご意見・ご要望があれば遠慮なくお知らせくださいませ。